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令和の"和モダンバック"

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代表メッセージcompany

Hareru代表 高栁 実



エンドユーザーが本当に求める商品を具現化し、ユーザーの方に喜んで貰いたい! 和を愛する人達の間に好循環を起こしたい!

Hareru誕生の背景  ~自分たちの作っている商品はユーザーに使われていない?~

私は2010年に和装鞄業界に入り、OEM生産と言う形でこれまで様々な和装鞄に携わって参りました

 

日々ものづくりをしていて感じたことは、「和装鞄ってものが入らないよな」「着物でしか持てないよな」「年に何回もつのだろうか?」といった疑問でした。

私自身、業界に入ってからは着物を着られている方を駅や街で見かけた際に自然と目が行くようになりました。しかし、殆どの人は手提げ袋や普通のレザーバックを持ってり、成人式や結婚式以外で、自分たちの作っている形の鞄や同じジャンルの鞄を殆ど見かけるとこはありませんでした。

「ひょっとして自分たちのものづくりは、ユーザーのニーズと離れているのではないか?」

漠然とした疑問が頭をよぎりました。

ユーザーの声が届かない業界の構造

着物市場は縮小の時代、私はこのままではいけないという危機感から、勤め人の立場ながらも、ユーザーの声を聞きに行きました。百貨店の売り場を回り、「すいません、和装鞄の職人をしている物ですが今お客さんはどのような鞄を求めてらっしゃいますか?」と販売員の方に声をかけたところ、「今の若い方は長財布やスマートフォンの入る鞄が良いとよくおっしゃられてますよ」と教えて頂けました。

早速声を基に鞄の試作をしましたが、得意先では不評でした。
「振袖の鞄は丸くて小さいやつじゃないと、我々の得意先が良く思わないんだよ」

悲しいかなこれが現実でした。
和装小物の業界は"年配男性による伝言ゲームのような社会”エンドユーザー(特に女性)の声は、川上からも川下からも共に届かなくなっていました。
「このままでは業界はダメになる」私は危機感を覚えました。

後継者を育てることができない

和装業では職人さんの高齢化問題も深刻でした。
私が入社して時点でも職人さんの平均年齢は65歳程に達していました。
職人さんは丁稚奉公で修業し、技術を身に着けた後に独立、自宅で仕事をされます。

当時、私の仕事はその自宅で仕事をされている職人さんに、バックの材料を届け、完成したバックを後に回収して回ることでした。

「おっちゃん、息子さんは仕事継がないんですか?」  私がそう質問すると、

「親父みたいなしんどいのに稼がれへん仕事、俺やりたないわ、って言われたんや」とその職人さんは寂しそうに話しました。

何も言い返せませんでした。
全盛期には月収50万円程とれていた職人さん達の収入は、事実、夫婦でも新卒1年目の収入程度となっていました。製造本数が減った為の収入減は言うまでもありません。しかしながら、業界の構造上、単価を上げたくとも上げれない問題もありました。

「一所懸命働いた人が報われる仕事にしなければ・・・」
私は強い危機感を感じました。

「売り手よし・買い手よし・周りよし」を目指して・・・

様々な課題が山積した和装業界、今の私にできることは「エンドユーザーが本当に求める商品を具現化し、作り手である職人さんに適正な賃金が支払える状況を作り上げること」「売り手・買い手・周囲共に持続可能で好循環が生まれる和装業界を作ること」と考えました。

その為にもエンドユーザーが本当に必要としているバックを具現化する必要がありました。
エンドユーザーが求めるものとは? 私は多数の着物ユーザーにヒアリングを行い以下の項目をコアな要素として設定しました。

一、スタイリッシュであること
一、自立すること
一、軽量であること
一、レザーを主体とすること
一、和の素材を使用すること
一、和服・洋服を問わず使用できること

これらの要素を盛り込み、「ものづくりの文化・和の文化の本質を未来に繋いで行きたい」という想いを込めて、市松柄(柄が途切れることなく続くことから繁栄を意味する)をブランドモチーフにHareru(ハレル)は誕生いたしました。

「薄暗く霧がかった業界・作り手・買い手のモヤモヤを晴らしていくことこそ、私達のミッション」そう考えております。この新たに誕生したブランドを通じて、エンドユザーに寄り添った商いが生まれ、「着物が好き、和文化が好き、呉服屋さんが好き」という好循環ができればよいなと心から願っております。